きまぐれにっき

きまぐれに生きていきたいヲタクのブログ

王子は月へ盗人は江戸へ①『月世界旅行』

 

 

 

都合のつく日を選んだら初日だった月世界旅行

何気に私の現場初めです。今年も塚ちゃんで幕開け。めでたいね。

そして2度目ましてのEXシアター。六本木で歌舞伎を観るというおしゃれ感にわくわく。

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同じ時期に戸塚田が違う舞台に立つというこの運命感。天国の本屋と阿呆浪士の時にも同じようなことを思っていたような気がするけど、こういうことがあると、どんなにテレビ出演が増えてもやっぱりA.B.C-Zは舞台の人たちなんだなと思えるから嬉しいです。

 

無事に幕が上がったことに感謝をしつつ、強行突破で来てしまった罪悪感を抱えつつ。

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それでも、舞台できらきら輝く塚ちゃんの汗と笑顔、そして舞台上を舞うように駆け回るとっつーの華々しい姿を見たら、来て良かったと、心から思えました。

なんやかんやしてるうちに1週間経ってしまいましたが、両舞台の感想を残しておこうと思います。

2022年はブログサボらない。宣言。(さていつまで続くかな)

 

まずは今回の『月世界旅行』。2021年に上演された『Mogut』チームが再集結したということで、きっと和気あいあいとした楽しい現場で、塚ちゃんものびのびできるんだろうなぁとほっこりした気持ちで楽しみにしておりました。

ただ、正直なことを言うと私はこの演出家さんの演出が好みではなくて、ちょっと不安な気持ちもあった。

この状況下で、職場でも毎日消毒消毒、気を張りながら生活してる中で強行突破してなんとか観に来た舞台がめちゃくちゃ好みじゃなかったらどうしよう。虚しい気持ちになったら嫌だし、大好きな人が出ている舞台にそういう気持ちをもってしまうのも嫌だ。でも好みじゃないもんは好みじゃない。みたいな。

ピースを観た時にまさにそんな気持ちになってしまって勝手に凹んでいたので(笑)じゃあ観なきゃいいじゃんって話なんだけど塚ちゃんは観たいじゃないですか。←

舞台って、映画やドラマみたいに「感想見たら面白そうだから観に行こ!」みたいな感じで行けないから賭けだなと思う。自分がどこに期待して行くかにもよるけど。

私は結構、好きな人が観られりゃいいやという気持ちなので(おい)面白くなかったらまぁいっかとは思えるんだけどさ。でもやっぱ面白いもの観たいよねっていう。

 

なんだか話が逸れてしまった。

今回はちょっとしたモヤッとポイントは私の中でありつつも、お話自体はとても分かりやすくて面白かったなと思いました。

先にパンフレットを読んでいなかったら、きっともっとモヤッとポイントはあったように思う。でも、こういう意図でこうなってる、みたいなのが分かるとなるほど〜と思いながら観れたので、私は演出意図が理解できない所が楽しめなかったんだなって新たな発見をしました。

 

塚ちゃんはというと、金髪長髪をふわふわくるくるにセットされ、白衣装に派手柄パンツ、目元はがっつりメイクでキラキラ。

出てきた瞬間王子様かと。現実味が薄くて、お話の内容も相まって児童文学の挿絵かなと思うビジュアルでした。あ、星の王子様っぽいのかもしれない。塚ちゃんは非現実的。どこか架空の存在みたいなんだよなぁ。

バービケインは王子でもなんでもないんだけども。

朗読劇だし、初日だし、ちょっと緊張気味でソワソワ感があって、机の上に用意された合計1ℓのお水がどんどん無くなっていくのを大丈夫かなとソワソワしながら見てました。笑

 

塚ちゃんの声をこうして改めて聴くと、すごく聴き取りやすくて心地よくて。塚ちゃんの声ってこんなに色っぽかったっけ?とびっくり。

可愛い声も、面白くキャラを作った声も塚ちゃんらしくてとても良かったけど、音楽が鳴り止んだ後の静けさに響く塚ちゃんの落ち着いた語りに色気を感じてドキドキしてました。

 

これは常々思っていることだけど、塚ちゃんは自分のキャラクターを作るのが本当に上手で、その時々で魅せたい自分の面をパッと切り替えることができる人だなぁと思います。出す声色、細かい仕草と表情で纏う空気がガラッと変わる。

この朗読劇は、そんな塚ちゃんの良さが存分に出ていたんではないかと思います。バービケインは割と、世間一般の『金髪筋肉塚ちゃん』イメージというよりはえび担が目にする機会の多い『僚一さん』イメージに近かったような気がする。

いやこれはヲタクの贔屓目かもしれない。行き当たりばったりのあほな男という意味ではまんま塚ちゃんのイメージなのかもしれない。

 

印象的だったのは、田村さん細見さんのアドリブにわたわたしてストッパーになろうと頑張る塚ちゃんの姿。A.B.C-Zでは見られない光景すぎてw新鮮でした。ベテランのおふたりに相当遊ばれている。

塚ちゃんの、後ろに汗のアニメーションが見える焦った表情が大好きなのでめちゃめちゃ良いもの見せてもらった気持ちです。ありがとう田村さん細見さん…もっとやったってください…

 

ロケットを作って月に行って帰ってくる、という単純なSFストーリー。だけど、3人のあほな男たちのドタバタ感、行き当たりばったり感がテンポよく繰り広げられていて楽しかったです。ずっと心の中でツッコミながら見ていました。

月の周りをぐるぐる回り始めてしまった、という所では、これはどう終わるんだろう?もしかしてこのまま、3人は宇宙のゴミとして永遠に回り続けるのかしら?とドキドキしたりして。思えばこれは作者の思惑通りなんだろうなと←

「そうはならんやろ!」とツッコミつつも、なんだかんだ最後はハッピーエンドで終わるあたり、ファンタジーの世界でホッとしました。

 

場面の切り替わりで流れる音楽には、塚ちゃんも自由にノっていて、その動きが指先まで優雅でしなやかで、ライトは当たっていないのにまるで発光しているかのように美しかったです。

最後の方の曲で、大嶋吾郎さんと一緒に片手をバッと高く掲げる所は、あまりに主人公でテンション上がりました。コンサート中に見る姿に近かったからか、すごくドキドキした。

軽くステップ踏んだり、体を揺らしたり、吾郎さんの方を指差したり。塚ちゃんの音楽の感じ方がすごく好きだなと思いました。

 

 

このコロナ禍で、そして久しぶりの舞台でこんなに生き生きと役を演じる塚ちゃんが、ライトの光以上に眩しくて、ああ本当に観に来れて良かったなぁ、としみじみ思いました。

最後のカーテンコール、きっと予定には無かったんじゃないかと思うけど、観客の拍手に応えてお話しに出てきてくれて。

「ありがとうございます。最後まで頑張ります」と真摯に深々と頭を下げる塚ちゃんの姿が誇らしかったです。

 

きっとまたここでいろんなものを吸収して、パワーアップした塚ちゃんの次のチャレンジも楽しみです。

塚ちゃんにはめちゃくちゃ真っ直ぐな役か、裏があって一癖も二癖もあるような悪役をやって欲しいものです。